子どもの第一期矯正:成長を導く早期治療
要するに:子どもの第一期矯正は、乳歯がまだ残っている時期、通常は7歳から10歳の間に始める早期の迎撃的な矯正治療です。すべての歯をまっすぐにそろえるのではなく、成長とともに悪化していく問題、すなわち交叉咬合、重度の叢生(歯の重なり)、有害な習癖、上下のあごの発育のずれを正します。
Tribeca Dental Studio 4 Kids では、第一期はあえて短く、的を絞って行い、その後は残りの永久歯が生えてくる間は休止期間を置きます。その結果、思春期の第二期はより短く、よりシンプルになり、場合によっては完全な形では不要になることもあります。
子どもの第一期矯正について、多くの保護者の方は「矯正は思春期になってから」と考えています。仕上げの治療については、まさにそのとおりです。しかし矯正の問題の中には、あごがまだ成長し、乳歯がまだ残っている時期のほうが、はるかに簡単に治せるものがあります。第一期はそうした問題のためのものです。
成長の方向を正しいほうへ導く、短く焦点を絞った早期治療を一度行い、その後は一歩引いて、残りの歯が生えてくるのを自然に任せる。それが基本の考え方です。家づくりにたとえるなら、第一期は土台と骨組みを整える工事であり、部屋の内装を仕上げる第二期とは役割がまったく異なります。
このページでは、第一期が実際に何を治すのか、最もよく使われる早期の装置である上あごの拡大装置(エキスパンダー)がどう働くのか、積極的な治療期間がどのくらいか、そして第一期と第二期の間の静かな観察期間に何が起こるのかを、順を追って説明します。
お子さまについて「様子を見ましょう」と言われた方も、反対に「今、何かをしたほうがよい」と言われた方も、このページが、その「今」と「待つ」の境目を理解するための地図になります。なお、経過観察そのものも立派な処方です。
治療しないという判断は、何もしないことではなく、記録を取りながら成長を見守る積極的な方針であり、このページではその考え方も大切に扱います。
このページの読み方についても、一言添えます。各節は独立して読めるように書かれています。時間がない方は、まず拡大装置の節と、期間と休止期間の節だけでも読んでみてください。第一期の全体像の8割は、その2節でつかめます。
すでにお子さまについて具体的な指摘を受けている方は、ご自身の所見に当たる節を先に読み、評価の際に聞きたい質問をメモしてお持ちください。
質問の例としては、「この所見は待つとどう変わりますか」「使う装置と、その目的は何ですか」「積極的な治療のゴールは、どの状態ですか」「休止期間中は、どの項目を観察しますか」などがあります。良い質問は、評価の時間をより実りあるものにします。私たちは質問の多さを歓迎します。
納得して始める治療ほど、お子さまの協力もご家庭の継続も安定するからです。
第一期とは何か、そして何ではないか
第一期は「迎撃的治療」です。発育途中の問題が大きくなる前に迎え撃ち、成長そのものを味方につけて方向を修正します。使う道具は、生えている歯だけに付ける部分的な矯正装置、取り外し式または固定式の装置、そして最も多いのが、狭い上あごを広げる拡大装置です。
目標は決して9歳で完璧な笑顔を作ることではありません。目標は、あご同士の関係と歯が並ぶスペースのパターンを整え、永久歯が「受け入れ準備のできた口」に生えてこられるようにすることです。土台が整っていれば、その後の仕上げは短く、安定し、子どもへの負担も小さくなります。
同じくらい大切なのは、第一期が何ではないかを明確にすることです。第一期は、全体の矯正装置を単に早く始めることではありませんし、永久歯がすべて生えそろって初めて意味を持つ精密な歯並びの仕上げに取って代わるものでもありません。第一期を受けたお子さまは、通常は第二期も受けます。
しかしそれは、より良い出発点から計画される、より短くシンプルな第二期です。そして、第一期をお勧めするお子さまがいる一方で、同じ年齢でも「今は見守るだけでよい」とお勧めするお子さまもたくさんいます。
早期治療は、乳歯が曲がっている7歳児全員に自動的に処方されるものではなく、具体的な所見がある場合にだけ処方されるものです。
判断は、咬み合わせ、あごの関係、歯が生えるパターン、そして歯ぐきの下で育っている歯のためのスペースを評価することから始まります。所見の中には、乳歯が抜けるにつれて自然に改善するものもあれば、確実に悪化していくものもあります。第一期は後者のためのものです。
そして私たちは、どんなお勧めをする場合でも、その所見を画像とチャートの上で、平易な言葉で保護者の方に実際にお見せしてから説明します。「 なんとなく心配だから始める」治療は行いません。根拠が見えることこそ、保護者の方が安心して決断するための前提です。
「見守ることも処方である」という考え方を、もう少し具体的に説明します。評価の結果、今すぐ装置が必要ないと判断した場合、私たちは「次に何を確認するか」「どの変化があれば治療開始の合図になるか」「次回いつ再評価するか」を決めて記録します。
たとえば、軽い重なりが乳歯の交換とともに解消していくかどうか、片側だけ遅れている犬歯の萌出が進むかどうかを、定期的なクリーニングのたびに対照します。つまり待機期間は空白ではなく、観察項目を持った管理期間です。
逆に、待てば待つほど選択肢が狭まる所見、たとえばあごをずらして咬む交叉咬合については、待つこと自体がリスクになるため、早期の介入をお勧めします。この線引きを評価の場で丁寧に行うことが、第一期の出発点です。
なぜ開始の時期が7歳から10歳に集中するのかには、生物学的な理由があります。
この時期は、上あごの中央にある縫合がまだ完全には固まっておらず、弱い力に反応して骨そのものの幅を変えられる最後の大きな窓であると同時に、最初の永久歯が顔を出すことで咬み合わせの問題が初めて目に見える形になる時期でもあるからです。
つまり「見えるようになる時期」と「動かせる時期」が重なるのがこの数年間です。逆に、乳歯だけの時期に闇雲に早く始めても、永久歯のパターンが見えずに的外れな治療になりやすく、思春期を過ぎてからでは、同じ変化を骨ではなく歯の傾きで代用せざるを得なくなり、仕上がりも安定性も劣ります。
第一期の時期設定は早ければよいという発想ではなく、成長の生物学に合わせた設計なのです。評価では、お子さまが今その窓のどのあたりにいるか、歯の交換の進み具合とあわせてお伝えします。同じ8歳でも、交換が早いお子さまと遅いお子さまでは、最適な開始のタイミングが数か月から1年ずれることも珍しくありません。
- 対象は最終的な歯並びではなく、成長と咬み合わせの問題
- 乳歯が残っている時期、通常は7歳から10歳に開始
- 短く焦点を絞り、その後は計画的な休止期間を置く
- 具体的な所見がある場合にだけお勧めし、自動的には行わない
- 経過観察も、確認項目と再評価の時期を決めた積極的な処方
第一期が捉える問題:ご家庭で気づけるサインとともに
リストの筆頭は交叉咬合です。上あごが狭すぎると、下あごは咬める位置を探して左右どちらかへずれます。そして毎日ずれて咬むあごは、非対称に成長していきます。上あごの正中にある縫合がまだ柔軟に反応する時期に交叉咬合を治せば、そのずれが取り除かれ、上下のあごはまっすぐに成長できます。
ご家庭で気づけるサインとしては、咬んだときにあごが片側へ滑るように見えること、前から見てあごの中心が顔の中心とずれていること、片側の歯だけがすり減って見えることがあります。同じ狭い上あごは、叢生の原因にもなります。歯が大きすぎるのではなく、歯が座る「棚」そのものが小さすぎるのです。
スペース不足は、2番目の代表的な適応です。永久歯の前歯が回転したり、重なったりして生えてきて、これから生える犬歯のための目に見えるスペースがない場合、早期の拡大や誘導的なスペース管理によって、「抜歯に向かっていた口」を「すべてを収められる口」に変えられることがあります。
ご家庭では、前歯が扇形に傾いて生えてきた、乳歯が抜けたのに永久歯がなかなか出てこない、歯と歯の間にすき間がまったくない、といった様子が手がかりになります。逆に、乳歯の間に適度なすき間があることは、永久歯のための余裕がある良いサインです。
乳歯列がびっしり詰まって見えるお子さまほど、将来のスペースを早めに評価する価値があります。
習癖が3番目のグループです。指しゃぶりが就学後も長く続くと、前歯が前方へ傾き、咬み合わせが開いたままになることがあります。迎撃的治療では、習癖への声かけと指導だけではうまくいかなかった場合に、やさしい装置のサポートを組み合わせます。
ご家庭で見られるサインは、上下の前歯が咬み合わずに開いている開咬、発音の際に舌が前に出る癖、指にできるたこなどです。大切なのは、お子さまを叱ってやめさせることではありません。
習癖は安心感と結びついていることが多いため、やめるための前向きな目標と、物理的に思い出させてくれる装置の助けを組み合わせるほうが、はるかに効果的で、お子さまの自尊心も傷つけません。
受け口(反対咬合)と、出っ歯と呼ばれる大きな上顎前突も全体像を構成します。前に突き出た前歯は、遊び場で転んだときに最も折れたり欠けたりしやすい歯です。その突出を早めに減らすことは、矯正の判断であると同時に、安全面の判断でもあります。
ご家庭では、転んだときに上の前歯をぶつけやすい、口を閉じようとすると唇に力が入る、横顔で下あごが前に出て見える、といった点に気づくことがあります。これらの所見はいずれも緊急事態ではありません。しかし、どれも13歳より8歳のほうが、より簡単に、より短く、より安定して治せます。
成長が残っている時期にしか使えない方法があるからです。
見逃されやすい所見がもう2つあります。1つは、乳歯の早期喪失とその後のスペースの喪失です。虫歯やけがで乳歯を早く失うと、その出来事自体は終わったように見えますが、隣の歯の傾きと奥歯の前方移動はその後も静かに数か月続き、永久歯の通り道を狭めていきます。
もう1つは、6歳臼歯と呼ばれる最初の永久歯の奥歯が、正しい位置ではなく乳歯の下に引っかかるように生えてくる異所萌出です。ご家庭では「奥の歯がなかなか出てこない」「片側だけ奥歯の生え方が違う」といった違和感として気づかれることがあります。
どちらも、早期に見つければ小さな誘導やスペースの回復で済むことが多く、放置すれば生えられない歯や大きな混雑につながります。定期的なクリーニングの場で交換マップを更新し続ける理由は、まさにこの種の静かな変化を、症状が出る前に捉えるためです。痛みがないことは、問題がないことと同義ではありません。
成長期の口の中では、最も重要な変化ほど静かに進むのです。
- 下あごが片側へずれる交叉咬合と、それに伴う非対称な成長
- 生えてくる犬歯の場所がない、重度のスペース不足
- 咬み合わせを変形させる指しゃぶりなどの習癖
- 受け口と、けがのリスクが高い突出した前歯
- 歯を収めるには狭すぎる上あごそのもの
評価の詳しい流れ:咬み合わせから書面の計画まで
評価は、まずお話を聞くことから始まります。保護者の方が気づいたこと、たとえばあごのずれ、歯の生え方の違和感、指しゃぶりの様子、転んで前歯をぶつけた経験、きょうだいの歯並びなどを伺います。保護者の方の観察は診断の重要な材料です。毎日お子さまを見ている方だけが知っている変化があるからです。
そのうえで口の中を直接確認し、咬み合わせを前後・左右・上下の3方向から評価します。上下の前歯の重なり具合、あごを閉じたときにずれが起こるかどうか、奥歯の咬み合う位置関係を、一つひとつ記録します。
次に、あごの関係と歯の萌出(生え方)の評価です。上のあごに対して下のあごがどの位置にあるか、成長の方向がどちらを向いているかを見ます。さらに、どの乳歯がぐらつき、どの永久歯がどの段階まで近づいているかという「交換マップ」を作ります。
歯ぐきの下で育っている犬歯や小臼歯に十分なスペースがあるかどうかは、この段階で初めて見えてきます。歯がまっすぐに生えるか、傾いて生えるかは、運ではなくスペースと誘導の問題であることが多く、萌出の順序と残されたスペースを照らし合わせることで、数年先の混雑をある程度予測できます。
評価とは、今の写真を撮ることではなく、成長の動画を読み解くことなのです。
画像が必要な場合は、判断を変える場合に限って、低線量のデジタル画像を撮影します。たとえば、歯ぐきの中で犬歯がどの方向を向いているか、永久歯の数がそろっているか、乳歯の下で後継歯が正しく育っているかを確認する場合です。
撮影の前には、何を知るために撮るのか、その結果によって計画がどう変わりうるのかを説明します。画像は取ること自体が目的ではなく、見えない部分についての疑問に答えるための手段です。
画像と口の中の所見を重ね合わせることで、「今治すべき問題」「成長とともに自然に解ける可能性のある問題」「次回再確認すべき問題」を切り分けます。
評価の締めくくりは、書面の計画です。第一期をお勧めする場合は、所見、使用する装置、積極的な治療にかかる見込みの月数、来院のリズム、休止期間がどうなるかを文書でお渡しします。お勧めしない場合は、その理由と、見守りの確認項目と再評価の時期を同じように明確にします。
どちらの結論でも、保護者の方が「なぜそう判断したのか」を家に帰ってからも確認できる形に残すことが大切だと考えています。その場で即決する必要はありません。計画書を持ち帰り、ご家族で話し合ってから決めていただいて構いません。判断の材料がそろっていることこそ、良い決断の条件です。
評価では、呼吸と睡眠の様子についても伺います。口呼吸が多い、いびきが大きい、寝ている間に呼吸が止まるように見えることがある、といった情報は、狭い上あごや歯並びの問題と関係している場合があるためです。
上あごが狭いお子さまは、鼻の通り道も狭くなりやすく、口で呼吸する習慣が定着すると、舌の位置が下がり、あごの発育の方向にも影響が及びます。もちろん、呼吸や睡眠の問題のすべてが矯正で解決するわけではなく、必要に応じて耳鼻科など他の専門科と連携すべき場合もあります。
だからこそ評価の段階で全体像を把握し、矯正が担うべき部分と、他の専門家が担うべき部分を切り分けておくことが大切です。また、評価で作成した写真や記録は、その日の判断のためだけのものではありません。休止期間や第二期の評価の際に「出発点」として比較する基準になります。
数年後に振り返ったとき、成長が計画どおりに進んだかどうかを客観的に確かめられるのは、最初の記録が正確に残っているからです。記録は、治療の付属物ではなく、治療そのものの一部なのです。
- 咬み合わせを前後・左右・上下の3方向から記録
- あごの位置関係と成長の方向を評価
- 乳歯と永久歯の交換マップでスペースを予測
- 低線量画像は、判断を変える場合に限って撮影
- 所見・装置・期間・休止期間まで含めた書面の計画をお渡し
拡大装置:早期治療の主役を、ステップごとに
上あごの拡大装置(パラタル・エキスパンダー)は、保護者の方が最もよく耳にする装置であり、その評判にふさわしい働きをします。装置は口の天井(口蓋)に沿って設置され、上の奥歯に固定されます。
中央のねじを、小さな専用のキーで、ご家庭で保護者の方が、私たちが一緒に決めたスケジュールどおりに回すことで、1回につき1ミリの何分の一ずつ広がっていきます。成長期のお子さまでは、上あごの左右2つの骨を実際に少しずつ離していくことが可能です。
これは、10代後半に縫合が成熟してしまえば、どの装置でもできなくなることです。だからこそ拡大には「時期」があります。
キーを回す手順を、具体的に説明します。まず明るい場所で、お子さまに大きく口を開けてもらい、装置中央のねじ穴を確認します。キーを穴にまっすぐ差し込み、指示された方向へ、止まるまでゆっくり回し切ります。回し切ることが大切で、途中で止めると次の穴が見えにくくなります。
回し終わったら、キーを下方向へそっと抜きます。お子さまがむせたり動いたりしないよう、横になった姿勢で、頭を安定させて行うご家庭が多いです。最初の数回は診療室で一緒に練習し、手順表をお渡ししますので、家で迷うことはありません。
回す時刻を夕食後や歯磨きの前など、毎日の習慣と結びつけると、忘れにくくなります。
お子さまが感じるのは、通常は痛みではなく圧迫感です。回した直後に数分間、鼻の付け根や頬のあたりに「押される感じ」「きつい感じ」があると表現するお子さまがいますが、数日で慣れることがほとんどです。そして前歯の間に一時的なすき間ができるのは、拡大がうまく進んでいる正常で予想どおりのサインです。
そのすき間に驚く保護者の方は少なくありませんが、心配はいりません。すき間は保持期間の間に自然に閉じていきます。積極的に回す期間は通常は数週間です。その後、装置はロックされたまま数か月間その場に留まり、新しい骨がすき間を埋め、広がった形が安定します。
早く外しすぎることが後戻りの原因になるため、この地味な保持期間こそが本当の仕事をしています。
もし予定の回転を1回忘れてしまった場合は、あわてて2回分をまとめて回さないでください。そのまま次の予定時刻に通常どおり1回分だけ回し、次回の来院時にお知らせください。1回の遅れで治療全体が台無しになることはありません。逆に、まとめて回すと圧迫感が強くなり、お子さまが装置を嫌がる原因になります。
また、装置がぐらつく、ワイヤーが当たって痛い、キーが穴に入らないといった場合は、無理をせずにお電話ください。拡大の成功は、回転の回数を完璧にこなすことではなく、異常があったときに早く相談し、計画を小さく修正しながら進めることで支えられています。
ご家庭での毎日の確認項目を、簡単にまとめます。回転を行った日はカレンダーや記録表に印をつけること。装置の周りに食べ物が詰まっていないか、食後のうがいで確認すること。歯ぐきが装置の縁で強く赤くなったり、腫れたりしていないかを見ること。
そして、お子さまの訴えを「圧迫感の範囲か、それを超える痛みか」で聞き分けることです。正常な経過では、圧迫感は回転の直後が最も強く、数分から数十分で和らぎ、翌日にはほぼ消えています。
これに対して、痛みが日増しに強くなる、片側だけが強く痛む、装置が明らかに傾いたり浮いたりして見える、といった場合は、通常の経過から外れているサインです。その場合は回転をいったん止め、無理に続けずにお電話ください。止める判断は失敗ではなく、正しい自己管理です。
また、キーそのものは小さく、誤って落としやすい道具です。回転は必ず口の外に水の入ったコップなどを置かず、安定した姿勢で行い、使い終わったら決まったケースに戻す習慣をつけてください。予備のキーの扱いについても、初回の練習の際にあわせてご案内します。
- キーの回転はご家庭で、診療室で練習してから開始
- 感じるのは痛みではなく、数分間の圧迫感が中心
- 前歯のすき間は拡大が進んでいる正常なサイン
- 回し終わった後の数か月の保持期間が安定を決める
- 1回忘れても2回分をまとめず、通常どおり続ける
拡大装置以外の道具:部分矯正、スペース保持、習癖の装置
第一期の道具は拡大装置だけではありません。生えてきた前歯だけを整えたり、1本だけ逆に咬んでいる歯を正したりする場合には、部分的な矯正装置(部分ブラケット)が使われます。対象の歯にだけ小さな装置を付け、細いワイヤーでやさしく誘導します。
全体の矯正と違い、目的は「この数本を正しい位置と角度にすること」に限定されます。前歯の角度が整うと、見た目が良くなるだけでなく、咬む力のかかり方が正常になり、下の歯や歯ぐきへの負担も減ります。治療の範囲が小さい分、期間も短く、お子さまが装置に慣れる負担も小さく済みます。
乳歯が虫歯やけがで予定より早く失われた場合には、スペースを保持する装置が主役になります。乳歯が抜けたまま放置すると、隣の歯が数か月のうちに空いた場所へ傾き、奥歯が前方へ移動して、永久歯が生えるための場所を静かに奪ってしまいます。保隙装置は、その場所を永久歯の到着まで正確に守る小さな支えです。
見た目は目立ちませんが、将来の叢生を防ぐうえで非常に費用対効果の高い介入です。逆に、永久歯の到着が間近で、隣の歯が動く余地がほとんどない場合は、装置が不要なこともあります。必要かどうかは、画像で後継歯の位置を確認して判断します。
習癖に対する装置は、罰のための道具ではありません。指しゃぶりや舌を前に押し出す癖が咬み合わせを変形させている場合、口の中に小さな柵のような構造を持つ装置が、指や舌の位置を物理的に思い出させる役割を果たします。
装置そのものが歯を動かすのではなく、癖が止まることで、歯とあごが本来の成長に戻る余地が生まれます。多くの場合、声かけの方法を工夫すること、やめられた日を記録してほめることといった行動面のサポートと組み合わせます。
お子さま自身が「やめたい」と思えることが成功の鍵であり、装置はその意志を支える補助輪だと考えてください。
これらの道具に共通する原則は、「所見に合わせて道具を選ぶ」ということです。同じ「歯並びが気になる」という訴えでも、原因があごの幅なのか、スペースの喪失なのか、習癖なのかによって、使う道具はまったく異なります。
道具ありきで治療を決めると、必要のない装置を付けることにも、必要な装置を見逃すことにもなります。評価の場では、お子さま自身の画像をお見せしながら、「この口が求めている道具はこれで、その理由はこれです」と説明します。保護者の方が道具の名前ではなく、目的を理解して持ち帰れることが、私たちの目標です。
取り外し式の装置を使う場合は、装着時間の正直さが結果を決めます。1日に必要な装着時間を守れるかどうかは、お子さまの性格とご家庭のリズムによって大きく異なります。外している時間が長ければ、装置は設計どおりに働きません。
そのため私たちは、処方する前に「この装着時間は、このご家庭で現実的か」を率直に話し合います。守れない計画は、計画の側を直すべきであり、お子さまを責める材料ではありません。紛失もよくある出来事です。学校の給食でティッシュに包んで捨ててしまうのは、取り外し式装置の紛失の代表的なパターンです。
外したら必ずケースに入れる、この1つの習慣を徹底するだけで、紛失の大半は防げます。万一なくした場合は、時間が経つほど歯が元の位置に戻りやすくなるため、探す期間を長引かせず、早めにご連絡ください。装置の種類によっては、記録をもとに作り直すことができます。
正直に早く伝えることが、やり直しを最も小さくする方法です。
期間と休止期間:なぜ「休む」ことが計画の一部なのか
第一期の積極的な部分は、年単位ではなく月単位で測ります。一般的には、装置や部分矯正による6か月から12か月程度の治療で、数週間ごとの来院で経過を確認し、調整を行います。治療の目標が狭く具体的であるため、明確なゴールがあります。交叉咬合が治った、スペースが作れた、習癖が卒業できた。
そうした項目にチェックが入れば、笑顔がまだ完成途中でも、装置は外します。ゴールを決めずに装置を付け続けることは、お子さまの協力とご家庭の時間を無駄に消耗させるだけです。終わりが見えることは、子どもが治療を乗り切るための大切な条件でもあります。
その後に続くのが、保護者の方が最も驚く部分、休止期間です。第一期が終わってから残りの永久歯が生えそろうまで、しばしば数年にわたる期間、お子さまはただ観察されます。
定期的なクリーニングに合わせた短い確認の診療で、歯の生え方を追い、得られた成果を保持し、広がったあごや整えた前歯の位置を守るためのシンプルなリテーナー(保持装置)が必要かどうかを判断します。リテーナーは毎晩の使用など、お子さまの生活に無理のない形で使います。
なくしやすい時期でもあるため、保管ケースの習慣づけも含めてご家庭と相談します。
休止期間は治療の空白ではなく、計画が設計どおりに働いている期間です。残りの仕事は成長が無料でやってくれています。永久歯がそろう前に再び介入すれば、同じ口を2回治療することになります。たとえば、まだ生えていない歯の位置を想像で整えても、その歯が実際に生えた時点で再調整が必要になり、治療は長期化します。
待つことで、第二期は「すべての歯がそろった状態で、一度だけ精密に仕上げる」ことが可能になります。休止期間の価値を理解していただくために、観察のたびに交換マップを更新し、前回との違いを保護者の方と一緒に確認します。何も起きていないように見える期間にも、記録は着実に積み上がっています。
「2回に分けると、結局長くかかるのでは」と心配される方もいます。答えは逆です。第一期で土台を整えておくことで、第二期そのものが短くなり、トータルの装置期間は、問題を放置して10代で一気に治す場合と比べても、長くなることは通常ありません。
むしろ、抜歯や外科的な相談といった大きな判断を回避できる分、お子さまの負担は小さくなります。
第一期と休止期間と第二期という3つの区切りは、成長の節目に合わせた自然な区切りであり、治療を細切れにしているのではなく、成長の段階ごとに「その時期にしかできないこと」と「その時期にすべきでないこと」を分けているのです。
休止期間中にリテーナーを使う場合、その手入れも具体的にお伝えします。リテーナーは毎日水洗いし、専用のケースで保管します。ポケットやナプキンに直接入れることは、破損と紛失の最も多い原因です。熱いお湯は変形の原因になるため避け、においや白い付着物が気になる場合は、診療の際に洗浄方法を確認してください。
リテーナーがきつく感じるようになった、はめると痛む、割れた、なくしたといった変化は、歯が動いているサインかもしれないため、次の定期診療まで待たずにご連絡いただくのが安全です。休止期間の確認診療では、リテーナーの適合そのものが「位置が保たれているか」を測る物差しになります。
ぴったりはまるリテーナーは、よい知らせです。逆にはまりにくくなったリテーナーは、叱るための材料ではなく、早く気づけた変化の知らせです。観察期間の価値は、こうした小さな変化を、小さなうちに対処できることにあります。
第一期が第二期をどう変えるか
第二期、すなわち永久歯への全体の矯正装置は、依然として精密な仕事を担います。最終的な歯並び、回転の修正、咬み合わせの仕上げです。第一期が変えるのは、その出発点です。あご同士の関係はすでに正しく、歯列の幅はすでに十分で、歯はスペースのある口に生えてきます。
実務的には、それは通常、第二期がそうでなかった場合より短くなり、仕組みがシンプルになり、スペースを作るために永久歯を抜かなければならない可能性が低くなることを意味します。
10代のお子さまにとって、装置の期間が数か月短いことは、学校生活や部活動、写真に写る機会の多い時期において、決して小さな違いではありません。
お子さまによっては、早期の修正が治療のカテゴリーそのものを変えます。8歳で治した交叉咬合は「成長の誘導」の話ですが、14歳まで放置すれば、10代後半の「あごの外科手術」の相談になりかねません。
早期に緩和した重度の叢生は、「持っている歯を並べる」ことと「諦めなければならなかった歯の周りで計画を立てる」ことの違いになりえます。第一期は、10代の何年分もの時間を避けるために、幼い子どもの数か月を使う取引なのです。この比較を、評価の場では誇張なくお伝えします。
今治す場合と待つ場合の、それぞれの見通しを並べて見ていただくことが、納得のいく選択につながります。
安定性という観点からの利点もあります。成長がまだ後押ししている間に治した咬み合わせは、顔の発育が完了していく過程でも、その修正を保持しやすい傾向があります。修正の方向と成長の方向が一致しているからです。これが第一期についての正直な主張です。
すべての子どもに必要なのではなく、必要な子どもにとっては、これほどうまく働く時期がいつまでも開いているわけではない、ということです。窓が開いている間に使うかどうかを決めるためにこそ、7歳前後の評価があります。評価を受けることと、治療を始めることは別であり、評価は「窓の状態を確認する」ためのものです。
第二期の開始時期の判断も、第一期の記録が支えます。11歳から13歳ごろ、最後の乳歯が抜け、永久歯がそろった段階で改めて評価を行い、残っている課題を一覧化します。
その際、第一期で作成した交換マップや画像と現在の状態を照らし合わせることで、「計画どおりに育った部分」と「想定と異なった部分」が明確になり、第二期の計画は推測ではなく実測に基づいて立てられます。第二期が短期間の仕上げで済むお子さまについては、その理由も記録の上で説明できます。
逆に、成長の方向が想定と異なったために追加の対応が必要になる場合も、その変化がいつ、どの方向に起きたのかを記録から示すことができます。どちらの場合も、ご家庭が「なぜこの計画なのか」を理解して第二期に進めることが大切です。
第一期の価値は、装置が付いていた数か月だけでなく、その後何年も使われ続ける正確な記録という形でも残り続けるのです。
お子さまの準備と、始めてからの最初の数日
装置を付ける前の準備で最も効果があるのは、言葉の選び方です。「 歯を引っ張ってまっすぐにする」「痛いかもしれないけど我慢して」といった表現は避け、「あごが大きく育つのを手伝う装置だよ」「歯が生えてくる場所を作るんだよ」といった、目的を前向きに伝える言葉を使ってください。
お子さまには、診療室で何が起こるかを順番に伝えます。歯をきれいにすること、装置を合わせること、付けたあとに鏡で一緒に見ること。順序が分かれば、お子さまは身構える必要がなくなります。ご家庭で、口を大きく開ける練習や、装置の写真を一緒に見ることも、見知らぬ要素を減らす助けになります。
装置を付けた直後の数日は、口の中の新しい感覚に慣れる期間です。唾液が増えるのは正常な反応で、体が新しいものを「異物」として洗い流そうとしているサインであり、数日で落ち着きます。話し方も一時的に変わることがあります。
特に口蓋に装置がある場合、サ行やタ行の音がこもって聞こえることがありますが、本を声に出して読む練習を数日続けることで、舌が新しい位置を覚え、発音は自然に戻ります。学校の先生に、最初の1週間は発音が少し変わるかもしれないと一言伝えておくと、お子さまが教室で恥ずかしい思いをせずに済みます。
食事は、最初の数日は柔らかいもの中心が安心です。ヨーグルト、スープ、柔らかく煮た野菜、マッシュポテト、スクランブルエッグ、よく煮たパスタなどが向いています。熱いものより、ぬるめのもののほうが、敏感になっている口にはやさしく感じられます。
痛み止めが必要になるほどの痛みが出ることは通常ありませんが、ほおや歯ぐきに装置が当たってこすれる場合は、診療室でお渡しする保護用のワックスを小さく丸めて当たる部分に貼ることでしのげます。当たりが続く、ワイヤーが刺さる、装置が外れかけていると感じたら、我慢させずにお電話ください。
小さな調整で済むことがほとんどです。
気持ちの面の準備も大切です。装置を付けることを、罰や欠点の指摘としてではなく、「成長を手伝うプロジェクト」として位置づけてください。キーの回転をカレンダーに記録してシールを貼る、拡大の経過を写真で残すなど、お子さま自身が進歩を見られる工夫は、協力を長持ちさせます。
きょうだいや友達の目が気になる時期でもあります。「 装置を付けているのは、歯を大切にしている証拠だよ」という一貫した大人の態度が、お子さまの受け止め方を決めます。最初の1週間を乗り切れば、ほとんどのお子さまは装置を「自分のもの」として扱い始め、生活は通常のリズムに戻ります。
就寝時の過ごし方にも、小さな工夫が役立ちます。装置を付けた最初の数日は、横になったときに口の渇きを訴えるお子さまがいます。枕元に水を用意しておくことで、夜中に目が覚めても落ち着いて対処できます。
うつ伏せ寝で顔を強く押しつける姿勢は、装置の当たりを強く感じることがあるため、仰向けか横向きで、頬と枕の間に柔らかい余裕がある姿勢が楽です。
また、学校への伝え方については、担任の先生に「装置を付け始めたこと」「最初の数日は給食で硬いものを避けること」「装置が当たって痛むと訴えた場合は無理をさせないこと」の3点だけを簡潔に共有しておくと十分です。詳しい治療内容を学校に説明する必要はありません。
お子さま本人が友達から聞かれたときに答えられる一言、たとえば「歯が生える場所を作る装置だよ」を一緒に用意しておくことも、教室での安心感につながります。答え方を持っているお子さまは、質問を恐れなくなります。
装置のある毎日:清掃、食べ物、学校生活
装置がある口の清掃は、装置がない場合より丁寧さが求められます。食べ物は装置の周りや下に引っかかりやすく、プラークもたまりやすくなるため、歯磨きは1日2回、特に就寝前は念入りに行ってください。
歯ブラシを装置の上からと下からの両方向に角度をつけて当てること、装置の中央部分や固定されている奥歯の周りを小さな円を描くように磨くことがコツです。歯間ブラシや、装置の下を通せるタイプのフロス補助具は、慣れると短時間で使えます。診療の際に、お子さま自身の口で実際に使い方を練習します。
拡大装置の場合は、食後に水でよくうがいをするだけでも、装置の下に残る食べ物の量は大きく減ります。
避けたい食べ物には、理由が2種類あります。1つは装置を壊す硬いものと粘着性のものです。氷をかじること、硬いキャンディー、キャラメルやグミのような粘つくお菓子、ポップコーンの未爆裂の粒、ナッツを前歯で割ることは、装置の外れやワイヤーの変形の原因になります。もう1つは、前歯に力をかける食べ方です。
りんごやとうもろこしは、丸かじりではなく小さく切って奥歯で食べることで、同じ味を安全に楽しめます。禁止リストを長くすることより、「切り方と食べ方を変えれば食べられるもの」と「装置の間だけ控えるもの」を分けて伝えるほうが、お子さまの納得感は高まります。
学校生活やスポーツとの両立も、よくある心配です。通常の体育や遊びに制限はほとんどありません。ただし、口元に衝撃を受ける可能性のあるスポーツでは、マウスガードの使用をお勧めします。装置がある場合は、市販品を自己流に加工するのではなく、装置の形に合うものを相談してください。
給食では、硬いものを避ける工夫を担任の先生と共有しておくと安心です。楽器、特に管楽器を習っているお子さまは、最初のうち唇や舌の当たりが変わりますが、多くは数週間で適応します。
発表会や試合など大切な予定がある場合は、装置を付ける日程を調整できることもあるため、評価の際にご家庭のカレンダーをお聞かせください。
定期的な確認の診療は、この日常を支えるためのものです。装置の適合、歯ぐきの炎症の有無、磨き残しのパターンを確認し、お子さま自身の磨き方をその場で修正します。磨き残しは叱る材料ではなく、次に強化すべき場所を示す地図です。
ご家庭での清掃がうまくいっているかどうかは、歯ぐきの出血の有無が正直に教えてくれます。出血する場所がある場合は、磨きすぎではなく、むしろプラークが残っているサインであることが多いため、力ではなく当て方を見直します。清掃の習慣は、装置が外れた後も一生残る財産です。
第一期の期間は、その習慣を作る格好の機会でもあります。
旅行やお泊まり、キャンプの際の備えも、あらかじめ決めておくと安心です。持ち物には、保護用ワックス、装置やリテーナーの予備ケース、いつも使う歯間清掃の道具、そして拡大装置をお使いの場合はキーを入れます。
宿泊先で装置に異常があった場合の原則は、痛みがなければ無理に触らず、ワックスで当たる部分を覆ってしのぎ、帰宅後に連絡することです。痛みが強い、装置が外れて飲み込みそうなほど不安定である、といった場合は、その場でお電話ください。状況に応じて、応急処置の方法をお伝えします。
お泊まり先の大人に、装置のことと、硬いお菓子を控えることだけを伝えておけば十分です。特別な扱いをお願いする必要はありません。日常を大きく変えずに続けられることこそ、数か月にわたる治療を完走するための条件です。ご家庭の行事や旅行の予定は、診療の際に共有してください。
回転のスケジュールや確認の診療を、無理のない形に調整できる場合があります。
週末や夜間に装置のトラブルが起きた場合の判断基準も、知っておくと安心です。ワイヤーの端が少し当たる、装置の一部がほおに擦れるといった場合は、保護用ワックスを小さく丸めて当たる部分を覆うことで、多くの場合は次の診療日まで快適に過ごせます。
装置が外れて大きくぐらつく、飲み込みそうなほど不安定である、強い痛みが続く、出血が止まらないといった場合は、様子を見ずにご連絡ください。逆に、装置の一部が外れていても痛みがなく、安定している場合は、無理に自分で押し戻そうとせず、その状態のままにしておくことが安全です。
外れた部品がある場合は、飲み込まないようケースに保管して、診療の際にお持ちください。トラブルの記録として、いつ、どの部分が、どのようなきっかけで起きたかを簡単にメモしておいていただけると、原因の特定と再発防止に役立ちます。装置のトラブルは、使い方の失敗と決めつけるべきものではありません。
成長期の口は日々変化しており、適合の調整が必要になること自体が、治療の通常の過程の一部なのです。
- 歯ブラシは装置の上下両方向から角度をつけて当てる
- 食後のうがいだけでも装置下の食べ残りは大きく減る
- 硬いものと粘着性のものは装置の間だけ控える
- りんごなどは小さく切って奥歯で食べれば楽しめる
- 接触のあるスポーツでは装置に合うマウスガードを
Tribeca Dental Studio 4 Kids で第一期を始めるには
始まりは矯正の評価です。すべてのお子さまに7歳前後での評価をお勧めしています。7歳児全員に治療が必要だからではなく、最初の永久歯の臼歯と前歯が、咬み合わせのパターンを初めて示す時期だからです。
評価では、咬み合わせをあらゆる角度から、あごの関係、習癖、そしてまだ発育中の歯のためのスペースを確認し、低線量のデジタル画像は判断を変える場合にのみ使用します。多くのお子さまは「すべて順調です。このまま見守りましょう」というシンプルな結論で帰ります。それは売り上げの失敗ではなく、成功した診療です。
何もしないでよいと根拠を持って言えることは、評価の大切な成果です。
第一期がお子さまに合っている場合は、計画を書面でお渡しして帰っていただきます。所見、装置、見込みの積極的な治療月数、来院のリズム、休止期間の姿です。私たちのスタジオは Tribeca の 54 Warren St にあり、診療時間は月曜から金曜が8時から6時まで、土曜が9時から4時までです。
矯正の確認の診療は短いため、学校の前や後でも、午前中を大きく使わずに組み込めます。評価のご予約は (212) 561-5303 へのお電話か、オンラインでどうぞ。その際、気づいたことがあれば何でもお伝えください。咬み合わせのずれ、習癖、横向きに生えてきた歯。
保護者の方の観察を持って臨むことで、評価はより正確になります。
最後に、迷っている保護者の方へのメッセージです。第一期の評価を受けることは、治療を約束することではありません。評価は情報を得るための診療であり、得られた情報の上で「今始める」「今は見守る」のどちらを選ぶかは、ご家庭の判断です。
私たちの役割は、所見を隠さず、選択肢とそれぞれの見通しを正直に並べ、選んだ方針を記録とともに責任を持って実行することです。お子さまの成長の窓はゆっくりと、しかし確実に動いています。その窓の今の状態を知ることから、すべてが始まります。どうぞお気軽に評価をご予約ください。
評価の当日の流れも、簡単にご案内します。受付の後、まずはお子さまが診療室に慣れる時間を取ります。椅子に座り、口の中を見せてもらい、保護者の方のお話を伺いながら、咬み合わせと生え方を確認します。画像が必要な場合は、その場で理由を説明し、同意をいただいてから撮影します。
最後に、所見と計画を、画像をお見せしながら言葉で説明し、書面をお渡しします。お子さまが途中で疲れてしまった場合は、無理にすべてを1日で終えることはしません。残りは短い再診に分けることができます。評価は、お子さまにとって「歯科医院は自分の話を聞いてくれる場所だ」という経験になるべきだと考えています。
その印象は、治療が始まった場合の協力の土台になります。きょうだいが同行する場合も歓迎します。下のお子さまが診療の様子を見ることは、将来そのお子さま自身が評価を受ける際の、最も自然な準備になります。ご予約の際に同行の人数をお知らせいただければ、席をご用意します。
保護者の方からよくある質問
01第一期は通常、何歳で始まりますか?
最も多いのは7歳から10歳の間です。乳歯と永久歯が混在し、あごがまだ活発に成長している時期です。7歳は最初の矯正評価の標準的な時期ですが、評価と治療は別物です。
多くの7歳児は単に見守るだけであり、治療は、交叉咬合、スペースの問題、習癖といった具体的な所見が、治すのに適した状態になったときに始まります。早ければよいというものではなく、所見ごとに最適な開始時期があります。きょうだいであっても開始時期がそろうとは限りません。
歯の交換の進み方も、あごの成長の速度も、お子さまごとに異なるからです。「 上の子は8歳で始めたから、下の子も8歳で」という考え方ではなく、それぞれのお子さまについて評価を受け、その子の交換マップと成長の段階に合わせて時期を決めることが、結果として最も無駄のない進め方になります。
評価の時期そのものは7歳前後が目安ですが、指しゃぶりが長く続いている、あごのずれに気づいたなど、気になるサインがある場合は、その年齢を待たずにご相談いただいて構いません。
02第一期を受けた子どもは、それでも第二期が必要ですか?
通常は必要です。しかし、それがなかった場合に必要だった第二期とは違うものになります。第一期はあごの関係を正し、スペースを作ります。第二期は、永久歯がすべて生えそろった後に、最終的な歯並びを整えます。
第二期は典型的にはより短くシンプルになり、場合によっては残っている修正がごくわずかで、短期間の限定的な治療で済むこともあります。第一期によって10代の矯正が完全に不要になることはまれであり、そう約束する計画があった場合は、慎重な説明を求めるべきです。
03上あごの拡大装置は痛いですか?
お子さまが訴えるのは通常、各回のキーの回転の後に数分間感じる圧迫感やきつさであり、痛みではありません。ほとんどのお子さまは最初の数日で慣れます。話し方が一時的に少し変わることがあり、始めのうちは唾液が増えるのも正常です。最初の数日は柔らかい食事が助けになります。
もしお子さまが本当の痛みを訴えたり、装置がぐらつくと感じたりしたら、次の診療まで待たずに (212) 561-5303 へお電話ください。どちらも短時間で対処でき、我慢して進めるべきものではありません。
04第一期の診療はどのくらいの頻度ですか?
積極的な治療中は、通常は数週間ごとです。診療は短い経過確認と調整であり、ほとんどは月曜から金曜の8時から6時までの時間内の学校前後、または土曜の9時から4時までの枠に収まります。
その後の休止期間中は、観察がお子さまの定期的なクリーニングの診療に組み込まれるため、観察の数年間に追加される通院はほとんどありません。ご家庭の負担が小さいことも、休止期間という設計の利点です。
05休止期間中は何が起こりますか?歯は元に戻ってしまいませんか?
休止期間は「放置」ではなく「観察」です。第一期の修正は、まず装置のロックされた保持期間によって守られ、その後はシンプルなリテーナーによって守られる場合もあり、常にお子さまの残りの永久歯が生える間のクリーニング時の定期確認によって見守られます。小さな動きは記録と照らして追跡されます。
何かがずれ始めたら、13歳で作り直すより、9歳で軽く戻すほうがはるかに簡単です。その観察体制こそが、単に待つのではなく、監督のもとで休むことの意味です。
06第一期を飛ばして、全体の矯正まで待ってはいけませんか?
所見によっては、待つことはまったく妥当です。その場合は、私たちはそうお伝えし、単に見守ります。第一期が対象とする所見については、待つことは治療そのものを変えてしまいます。タイミングだけの話ではありません。
交叉咬合によるあごのずれは成長の非対称になり、拡大の窓は10代であごの縫合が成熟するにつれて閉じ、拡大で緩和できたはずの叢生は、後になって永久歯の抜歯を必要とするかもしれません。評価は、お子さまがどちらの状況にあるかを、画像を目の前に置いてお伝えするためにあります。
07第一期は、単に矯正を早く始めることとどう違うのですか?
意図と範囲が違います。全体の矯正は、すべての歯を精密に並べることを目指しますが、それは永久歯が生えそろって初めて可能です。第一期は土台、すなわちあごの関係、歯列の幅、スペース、習癖を目指し、定められた限定的な目標のために部分的な装置を使い、達成したら止めます。
家にたとえれば、部屋を仕上げる前に骨組みを作るようなものです。短く、構造的であり、後の仕上げの仕事をより速く、より安定させるものです。早く始めることと、適切な時期に適切な範囲で始めることは、まったく別の考え方です。
08キーの回転を1回忘れてしまいました。どうすればよいですか?
あわてないでください。忘れた分を取り戻そうとして、次に2回分をまとめて回すことはしないでください。そのまま次の予定の時刻に、通常どおり1回分だけを回し、次回の診療の際にお知らせください。1回の遅れで治療が失敗することはありません。
むしろ、まとめて回すことで圧迫感が強くなり、お子さまが装置を嫌がる原因になります。何日も続けて忘れてしまった場合や、スケジュールが分からなくなった場合は、お電話いただければ、その後の進め方を一緒に組み直します。大切なのは完璧さではなく、相談しながら続けることです。
09前歯の間にすき間ができました。これは正常ですか?
はい、正常であり、むしろ拡大がうまく進んでいるサインです。上あごが広がると、中央の前歯同士の間に一時的なすき間が現れることがよくあります。保護者の方が驚かれるのも無理はありませんが、このすき間は保持期間の間に自然に閉じていきます。自分で押したり、ゴムをかけたりして閉じようとしないでください。
すき間の大きさや変化は診療の際に記録しています。すき間ができたのに加えて強い痛みがある、装置が明らかにずれているといった場合は、通常の経過とは異なる可能性があるため、お電話でご相談ください。
010拡大装置があるとき、食事と清掃はどうすればよいですか?
最初の数日は柔らかい食べ物が楽です。その後は通常の食事に戻せますが、硬いキャンディー、粘着性のキャラメルやグミ、氷をかじることは、装置を壊す原因になるため控えてください。りんごのような硬い果物は小さく切って奥歯で食べましょう。
清掃では、食後に水でよくうがいをし、就寝前の歯磨きでは装置の上下両方向からブラシを当て、装置の周りの奥歯を特に丁寧に磨いてください。装置の下に食べ物が残る感覚がある場合は、うがいの回数を増やすだけでも効果があります。具体的な道具の使い方は、診療の際に実際にお子さまの口で練習します。
011治療の途中で乳歯が抜けたら、どうなりますか?
第一期の時期は、もともと乳歯が次々に抜ける時期です。そのため、乳歯が抜けること自体は想定内であり、治療が止まる理由には通常なりません。装置がその乳歯に固定されていた場合は、診療で装置の支え方を調整します。抜けた場所の後ろで永久歯が正しく育っているかどうかは、交換マップと必要に応じた画像で確認します。
ぐらついている歯が装置に当たって痛い、抜けた後の歯ぐきから出血が止まらないといった場合だけ、早めにご連絡ください。抜ける時期と装置の計画は、評価の段階で可能な限り織り込み済みです。
012装置を付けたままスポーツはできますか?
通常の運動や遊びは問題ありません。口元にボールや他の選手が当たる可能性のあるスポーツでは、マウスガードの使用をお勧めします。装置の形はお子さまごとに異なるため、市販のマウスガードを自己流に加工するのではなく、装置に合う形のものを診療の際にご相談ください。
装置が唇の内側に当たって擦れる場合は、保護用ワックスで一時的にしのげます。試合や大会など大切な予定がある場合は、その日程も含めて治療計画を立てることがありますので、遠慮なくお知らせください。
013治療の途中で引っ越すことになったら、どうすればよいですか?
引っ越しが決まったら、できるだけ早くお知らせください。現在の所見、画像、装置の種類、どこまで進み、何が残っているかをまとめた記録を、新しい地域の矯正歯科へ引き継げる形でご用意します。第一期は目標が明確に区切られているため、引き継ぎは比較的スムーズです。
装置の保持期間に入っている場合は、そのまま保持を続けながら転院できることも多くあります。大切なのは、装置を付けたまま連絡なく通院が途切れないことです。保持や観察が途切れると、得られた成果が少しずつ失われることがあります。転居先が決まる前でも、まずご相談ください。
014「今は待つのが正しい」のは、どのような場合ですか?
軽い重なりが乳歯の交換とともに改善する見込みがある場合、あごの関係に問題がなく、ずれを伴う咬み合わせがない場合、習癖がすでに卒業に向かっている場合などが代表的です。また、永久歯の生えるまであと少しで、スペースの見通しが立つ場合も、装置を付けるより観察が合理的です。
待つことが正しいかどうかは、「待っている間に悪化する仕組みがあるか」で決まります。悪化の仕組みがなければ、観察項目と再評価の時期を決めたうえで見守るのが最善の処方です。逆に、待つほど選択肢が狭まる所見については、その理由を具体的にお伝えしたうえで、早期の治療をお勧めします。
TDS 4 Kids の関連ケア
トライベッカでお待ちしています
Tribeca Dental Studio 4 Kids は 54 Warren St, New York, NY 10007 — (212) 561-5303 にあります。診療時間は月曜から金曜の午前 8 時から午後 6 時まで、土曜は午前 9 時から午後 4 時まで、一部の日曜も診療しています。Tribeca、Battery Park City、Financial District、SoHo、Greenwich Village、West Village、East Village、Lower Manhattan、Meatpacking District、Hudson Yards からご家族が来院されます。
対応エリア
これらの地域すべてからご家族が来院されます。下からお住まいの地域を見つけてください。各郵便番号は、その地域の詳細ページにリンクしています。
- Chelsea: 10001, 10011
- the Lower East Side: 10002
- the East Village: 10003, 10009
- the Financial District: 10004, 10005, 10006, 10038
- Tribeca: 10007, 10013
- the Flatiron District: 10010
- SoHo: 10012
- the West Village: 10014
- Murray Hill: 10016
- Midtown East: 10017
- Midtown: 10018, 10020
- Midtown West: 10019
- the Upper East Side: 10021, 10028, 10065, 10075
- the Upper West Side: 10023, 10024, 10025
- Hell's Kitchen: 10036
- Lincoln Square: 10069
- Carnegie Hill: 10128
- Battery Park City: 10280
- Brooklyn Heights: 11201
- Clinton Hill: 11205
- Bushwick: 11206, 11207, 11221, 11237
- Williamsburg: 11211, 11249
- Park Slope: 11215
- Bedford-Stuyvesant: 11216, 11233
- Boerum Hill: 11217
- Sunset Park: 11220
- Carroll Gardens: 11231
- Greenwood Heights: 11232
- Fort Greene: 11238
- Long Island City: 11101
- Astoria: 11102, 11103, 11105, 11106
- Hunters Point: 11109
- Edgewater: 07020
- Hoboken: 07030
- Weehawken: 07086
- Union City: 07087
- Jersey City: 07302, 07304, 07305
- Journal Square: 07306
- Jersey City Heights: 07307
- Newport: 07310, 07311